菊池藤本病(KFD、以下「菊池病」で統一)は亜急性壊死性の局所的なリンパ節腫脹を特徴とする原因不明の疾患である。
予後の良い疾患であるが、しばしば軽度の発熱・全身症状を伴う場合がある。
名前は有名だが、まとまったレビューはあまりなかったので、自分なりにまとめてみた。
【Key-point】
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菊池病はアジア人若年者への急性発症の頚部リンパ節炎が典型例だが、皮膚症状・全身症状をおこす場合もある
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診断において最も重要なのはリンパ節生検…豊富な核残渣を伴う壊死組織・壊死組織端の組織やT細胞の浸潤
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最大の鑑別はSLEで、リンパ節生検をしても鑑別困難な場合がある。菊池病の経過中にSLEを発症する場合もある。
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治療は基本的には対症療法で問題なく、数ヶ月で自然軽快することが多い