膠原病・リウマチ一人抄読会

膠原病内科の勉強・アウトプットのため、読んだ論文等を投稿していく予定です。間違いがあれば遠慮なくご指摘ください。個別症例相談には応じられませんのでご了承ください。

Tocilizumabと下部消化管穿孔リスク

Risk for lower intestinal perforations in patients with rheumatoid arthritis treated with tocilizumab in comparison to treatment with other biologic or conventional synthetic DMARDs. Ann Rheum Dis. 2017;76(3):504-510.
最近適応が広がり知名度も上がっているTocilizumabだが、CRPをマスクしてしまうことの他に「下部消化管穿孔リスクがある」という問題点がある。
 下部消化管穿孔リスクを評価したコホート研究。
結論:確かにTCZは下部消化管穿孔リスクを上げる
  • 【前置き】
  • 【方法】
  • 【結果】
  • 【Discussion】
  • 【結論】
  • 【感想】

 

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人工膝・股関節置換術前の抗リウマチ薬/免疫抑制剤の術前休薬推奨(ACR)

ACR(アメリカリウマチ学会)からの人工関節置換術前の休薬推奨。
2017年のガイドラインArthritis Rheumatol. 2017;69(8):1538-1551.)がまもなく更新される(https://www.rheumatology.org/Portals/0/Files/Perioperative-PICO-Questions-and-Medications.pdf)とのことで、一応まとめ。
 
まとめると
  • csDMARDsは継続可
  • 生物学的製剤は1サイクルだけ飛ばして、術後14日以内に再開
  • JAKは術前1週間前から休薬
  • SLEは安定していれば術前1週間前から休薬、安定していなければ継続のままで手術
  • ①csDMARDs
  • ②生物学的製剤
  • ③JAK阻害薬
  • ④SLE

 

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ステロイド誘発性副腎不全

"Glucocorticoid induced adrenal insufficiency." BMJ. 2021;374:n1380.
 
ステロイド長期使用で必ず問題となる医原性副腎不全に関してのレビュー。
非常に長いが、実践的な内容が詰まった非常にいいレビューなので、アプローチのところだけでも読んでほしい。
内服ステロイドのみならず、あらゆるステロイド製剤を処方する医師に読んでもらいたい。
 

◎Key Point

  • ステロイド誘発性副腎不全のリスクを患者ごとに層別化し、適切なアプローチを行う
  • 視床下部-下垂体-副腎カスケード評価には早朝血中コルチゾール測定が簡便だが、負荷試験併用を考慮する
  • 副腎不全患者に関しては、患者教育と定期的なフォロー及び治療を行うことが重要
 

 

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痛みの乏しい関節リウマチ(Arthritis Robustus)

関節リウマチ(Rheumatoid Arthritis: RA)は大半で関節痛があるはずだが、まれに関節症状が乏しく「偶発的に」関節リウマチと診断されるケースが有る
そういう関節リウマチは「Arthritis Robustus」と呼ばれる
 ※Robustus:ラテン語で「頑丈な、丈夫な」
 
  • 【症例】
  • 【Arthritis Robustus】

 

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巨細胞性動脈炎(GCA)・高安動脈炎(TAK)ACRガイドライン2021

Arthritis Rheumatol. 2021;10.1002/art.41774.
 
大血管炎の巨細胞性動脈炎(GCA)・高安動脈炎(TAK)に対してのACR(アメリカリウマチ学会)の2021年最新ガイドライン
 
GCA治療推奨

 
TAK治療推奨

  • GCAの検査への推奨
  • GCAの治療への推奨
  • ③高安動脈炎の治療に関する推奨/声明
  • ④高安動脈炎のモニタリング・画像検査に関する推奨

 

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結節性多発性動脈炎(PAN)ACRガイドライン2021

Arthritis Rheumatol. 2021;10.1002/art.41776.
結節性多発性動脈炎(PAN)に対してのACR(アメリカリウマチ学会)の2021年最新推奨。
 
結節性多発性動脈炎(PAN)は中型血管炎の一種で全身症状の他
  • 神経症状…多発単ニューロパチー、末梢神経障害
  • 皮膚症状…結節、網状皮斑
  • 腎症状…高血圧など
  • 消化器症状…腹痛など
がある。
診断としては特異的なマーカーがないため、画像・病理検査が重要
  • 画像:血管造影…腸間膜動脈・肝動脈・腎動脈などでの動脈瘤・狭窄病変
  • 病理…肉芽腫・巨細胞のの欠如した、血管壁への混合細胞炎症性浸潤およびフィブリノイド壊死
が特徴的
治療推奨は以下の通り

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  • PAN推奨・声明
  • 個人的な感想

 

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ANCA関連血管炎ACRガイドライン2021

Arthritis Rheumatol. 2021;10.1002/art.41773.
 
ANCA関連血管炎に対してのACR(アメリカリウマチ学会)からの最新推奨
 
1.多発血管炎性肉芽腫症(GPA)・顕微鏡的多発血管炎(MPA

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2.好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(EGPA)

f:id:CTD_GIM:20210711171248j:image

 参考:以前のレビュー
  • ①GPA・MPAマネジメント推奨・声明
  • ②EGPAマネジメント推奨・声明

 

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