膠原病・リウマチ一人抄読会

膠原病内科の勉強・アウトプットのため、読んだ論文等を投稿していく予定です。間違いがあれば遠慮なくご指摘ください。個別症例相談には応じられませんのでご了承ください。

2023-10-01から1ヶ月間の記事一覧

シェーグレン症候群の診断精度向上へのアプローチ

Baer AN. IMPROVING THE DIAGNOSTIC APPROACH TO SJÖGREN'S DISEASE: A NINETY-YEAR QUEST. Arthritis Rheumatol. 2023;10.1002/art.42735. doi:10.1002/art.42735 SjD(シェーグレン症候群/シェーグレン病)の診断はなかなか難しい。 Sicca症状(腺症状)は…

Dupilumabのリウマチ科的な副作用

Dupilumab(デュピクセント®)はIL-4,13阻害薬で、2023年現在アトピー性皮膚炎・気管支喘息・鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎に適応が通っている。このためリウマチ科以外(呼吸器内科・皮膚科・耳鼻科)で頻用されるバイオ製剤となるが、なぜかリウマチ科にコンサル…

2023EULAR SLE推奨

SLE

Ann Rheum Dis. 2023;ard-2023-224762. ard.bmj.com EULAR2023で公表されていたSLE推奨が論文化。 それほど新規性はないが個人的に気になったポイントは以下の通り ステロイドは初期用量から中等度ステロイド許容という記載あり ステロイド減量目標が7.5mg→5…

EGPAの腎病変

Front Med (Lausanne). 2023;10:1244651. EGPA(好酸球性多発血管炎性肉芽腫症)における腎病変は稀ではあるが、重症例が多い。 Five factors scoreでも腎病変は入っており、EGPA腎病変は重症例としてカウントされる。 1996年Five factors score…蛋白尿(>1g/…

再発性リウマチ性多発筋痛症に対してのSarilumab

N Engl J Med. 2023;389(14):1263-1272. リウマチ性多発筋痛症(PMR)はステロイド単剤治療が可能なリウマチ性疾患ではあるが、ステロイド漸減中によく再発する。 その再使用する薬剤としては、Methtrexate(MTX)・Tocilizumab(TCZ)(保険適応外)があり…