関節リウマチ(RA)の疫学調査
Ann Rheum Dis 2020;0:1–5.
米国人口コホート研究
1987年ACR基準を満たす18歳以上の患者数を比較…1985-2014年
総数427人、平均年齢55.4歳、68%が女性、51%RF陽性、 50%ACPA陽性
RA発生率は2005-2014年で41/10万人、1995-2004年と同様
リウマトイド因子(RF)陽性RAは2005-2014年で減少している。
喫煙率は低下し、肥満率は上昇している。
結論
2005-2014年の間で、RF陽性RAは減少し、RF陰性RFは増加している。RA発生率は特に変化なし。喫煙・肥満等の因子が発生率に関与している可能性はある。
→RF陰性RAが増えているということを内科医は認識すべきかもしれない
- 1987年ACR関節リウマチ診断基準(https://himeji.hosp.go.jp/dep/ryumachi/kansetsuryumachi.html より引用)
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RF陽性率は低下あり
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肥満歴のあるRA患者増加
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発症年齢は変化なし
よく「リウマチの血液検査をして、問題なかった」と言われて遅れてやってくる患者がいる。そして調べてみるといわゆる”seronegative RA”(RF/抗CCP抗体陰性RA)であることは非常に一般的。
この研究が示すとおり、RF陰性関節リウマチは増えつつある。そのことをRAに関わりうるすべての医者は覚えておく必要がある。