Rheumatology (Oxford). 2020;keaa384. より
27歳女性、6年前からSLEに対して加療中。
2か月間前からのびまん性腹痛・発熱・関節痛・口腔潰瘍・発疹で受診。
下痢・下血なし。
腹部診察:上腹部に軽度の圧痛あり
採血:貧血、白血球減少症、血小板減少症、腎機能障害、タンパク尿、抗核抗体・抗dsDNA抗体陽性、便培養は陰性でした。
腹部X線:腸管拡張あり
腹部造影CT:腹水、拡張ループ、びまん性壁肥厚、腸間膜血管に炎症所見あり
診断は?
器質化肺炎の臨床像/画像/鑑別
器質化肺炎(Organizing Pneumonia; OP)は間質性肺炎の一種で、肺胞腔内の線維芽細胞増殖→気腔閉塞を主病態とする。
うち背景疾患なく起こるものを特発性器質化肺炎(Cryptogenic Organizing Pneumonia; COP)、膠原病などの背景疾患を元に起こるものを二次性器質化肺炎(Secondary Organizing Pneumonia; SOP)という
関節リウマチの生物学的製剤値段早見表
関節リウマチ患者に生物学的製剤を導入する際、「いくらくらいかかるんですか?」と言われることが多いので、簡単にまとめ。
(特にCOIはありません)
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リツキシマブのinfusion reactionとその対策
リツキシマブは抗ヒトCD20ヒト・マウスキメラ抗体からなるモノクローナル抗体で、血液腫瘍での使用だけでなく、血管炎を初めとしたリウマチ性疾患の治療において重要な役割を果たす
しかし、投与時のinfusion reaction(分子標的薬投与時の副作用、アレルギーとは厳密には違う)が起こることがある。
1.疫学
2.症状
3.発症機序
4.治療
5.予防
新内科専門医制度特例措置/今後の総合内科専門医制度まとめ
コロナの渦中での特例措置含め色々更新されていたので、そこを中心にまとめ
大体の情報は https://www.naika.or.jp/nintei/covid19_step/ を参照に作成していますが、詳細は学会に問い合わせください。間違いがあればご指摘ください。
以前↓
1.COVID-19の影響に伴う特例措置
2.J-osler以外の条件の緩和
3.二次評価詳細
4.総合内科専門医制度
画像:殿部の石灰化
Jawad ASM. Calcinosis cutis universalis in dermatopathic dermatomyositis.
Rheumatology (Oxford). 2020;keaa331.
60代のアフリカ系女性が長時間剤時の臀部の痛みを訴えた。
10年前にヘリオトロープ疹・ゴットロン丘疹を伴う紅皮症を発症したが筋病変はなかったことから皮膚病性皮膚筋炎と診断⇨ステロイド内服後MMF(ミコフェノール酸モフェチル)が導入され現在MMF2g/dayを内服している。
診察すると、殿部の他大腿部・背部等にびまん性の硬結があり、殿部の皮膚の硬化が顕著であった。
神経Behçet病の画像まとめ
神経Behçet病はBehçet病全体の10%以下とされており、多彩な神経症状をきたすが、画像も非常に多彩。
Behçet病による中枢神経病変は
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静脈洞血栓症によるもの
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脳実質が原因のもの
の2つがあるが、日本では圧倒的に後者(脳実質病変)が多い。(Mod Rheumatol. 2012;22(3):405-413.…日本人神経Behçet病144人中静脈洞血栓症は1人だけ)
静脈洞血栓症を起こすBehcet病は血管ベーチェット症に類縁するものと考えられている。
画像所見の一覧は以下の通り(Mult Scler Relat Disord. 2019;39:101906. を参考に作成)
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