Immunosuppressive therapy withdrawal after remission achievement in patients with lupus nephritis. Rheumatology (Oxford). 2021;keab373.
寛解期のループス腎炎患者における免疫抑制療法中止後の症状再発(フレア)の発生率・予測因子を評価した。
Key point
Method
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1980−2020年の間に治療された腎生検で証明されたループス腎炎患者が対象…Padua Lupus cohort
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フレア予測因子を多変量ロジスティック回帰分析で解析
結果
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データベース上の513人のSLE患者中270人(52.6%)がループス腎炎を発症していた
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女性411人、平均年齢46.5±14.1歳、平均罹患期間17.5±9.8年
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うち238人が腎生検を受け、184人(77.3%)が免疫抑制療法を受けた
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83人(34.8%)が寛解達成後46±30ヶ月で免疫抑制療法を中止した
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免疫抑制剤中止後、大多数の患者はヒドロキシクロロキン(HCQ)で治療を受けた(68人、81.9%)
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9人(10.8%)は低用量ステロイド(≦5mg/日まで)のみ投与
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6人(7.2%)はすべての治療を中止した。
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116.5±78ヶ月の間に19人(22.8%)が再燃(内8人が腎臓病変再発)→再治療となった
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14/19人(73.7%)が治療再開後に再度寛解した
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寛解達成後3年以上免疫抑制療法を受けた患者は再発リスクが最も低かった(OR 0.284、95%CI 0.093-0.867、p=0.023)
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その他の再発リスク低下因子
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再発と関係のなかった因子…抗dsDNA抗体の陽性有無・抗体価、補体価、ベースラインの蛋白尿量、使用した免疫抑制剤の種類
考察
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長い寛解期間は再発リスクを下げることができる→少なく渡韓回達成後3年間は治療を維持すべき
結論
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再発を起こした患者も適切な治療によって再び寛解を得ることができる→中止後も定期的なフォローアップが必要
感想
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ループス腎炎に対して使用するMMFの中止も長期的には可能という根拠にはなると思う