末梢性脊椎関節炎の診断は結構ややこしいが、治療も関節リウマチとは結構異なる。
1.非薬物治療
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運動・理学/作業リハビリ
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生活指導
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PsA(乾癬性関節炎)のある肥満患者は疾患活動性が高い→栄養指導
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禁煙
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服薬アドヒアランスの徹底
2.薬物治療
初回治療として
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軽度ならば、NSAIDs投与
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腫脹関節が限局的(3個以下)ならステロイド関節注射
初期治療に反応しない場合
関節炎の場合
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まずcsDMARDsを使用
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サラゾスルファピリジン
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メトトレキセート
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レフルノミド が選択肢
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csDMARDsに反応しない場合はbDMARDsを使用する
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TNF阻害薬
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前部ぶどう膜炎→インフリキシマブ、アダリムマブ
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ランダム化比較試験ではアダリムマブ(Arthritis Rheumatol. 2015;67(4):914. )
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ゴリムマブ
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TNF阻害薬以外
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例として
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JAK:トファシチニブ(ゼルヤンツ)
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IL17:セクキヌマブ、イキセキズマブ(トルツ)
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IL12/23:ウステキヌマブ
腱付着部炎のある場合
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まずNSAIDs。
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csDMARDsは無効のため使用しない
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腱注射は腱断裂リスクあるため勧められない
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このため、NSAIDsがダメならTNF阻害薬を使用する
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アダリムマブ:Arthritis Rheumatol. 2015;67(4):914.
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エタネルセプト
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あとはPsAと同様
指趾炎の場合
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PsA以外では稀
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このため、PsAでのレビューに限局的だが、TNF阻害薬が有効とされる
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csDMARDsはエビデンスなし
まとめ
- 末梢性SpAの治療は関節炎以外(腱付着部炎・指趾炎)ではNSAIDs→bDNARDs
- bDNARDsの内、頻用されるのはTNF阻害薬
参考:up to date. “Treatment of peripheral spondyloarthritis”