Acute exacerbation of interstitial lung disease associated with rheumatic disease. Nat Rev Rheumatol. 2021;10.1038/s41584-021-00721-z.
リウマチ性疾患に合併する間質性肺疾患(Interstitial lung disease: ILD)をリウマチ性疾患関連間質性肺疾患(RD-ILD)と呼ぶ
RA-ILDで最も恐ろしいのが急性増悪(acute exacerbation:AE)である
急性増悪の死亡率は非常に高い
一方でその原因・病因ははっきりわかっておらず、治療法も確立していない。
データは殆どない中で、現状を振り返ったレビュー。
【Key point】
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リウマチ性疾患患者の間質性肺疾患(ILD)罹患率は高く、死亡率も高い
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リウマチ性疾患患者の一部は間質性肺疾患急性増悪(AE-ILD)を起こし、予後は非常に不良
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AE-ILDの診断は、臨床的疑い・症状悪化・他原因時の除外等の組み合わせ+トリガーの特定に依存している
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急性増悪に関するランダム化比較試験データはない
【リウマチ性疾患合併間質性肺炎について】
リウマチ性疾患に合併する間質性肺炎は多様で、それぞれで有病率・予後が異なる
表:リウマチ性疾患に合併するILDパターン
カテゴリー
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放射線所見分類
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組織病理分類
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病理分類の説明
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慢性線維性間質性肺炎
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通常型間質性肺炎
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通常型間質性肺炎(UIP)
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・パッチ状の線維化と正常肺の混在
・高密度の細胞性コラーゲンを背景とした線維芽細胞病巣の散在を特徴とした、時間的不淫逸性のある線維化
・慢性的な瘢痕化またはハニカム変化による構造的変化の組み合わせ
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特発性非特異的間質性肺炎
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非特異的間質性肺炎(NSIP)
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喫煙関連間質性肺炎
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呼吸細気管支炎-間質性肺炎(RB-ILD)
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呼吸細気管支炎(RB)
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呼吸器細気管支の内腔及び隣接する肺胞に色素沈着したマクロファージが顕著に蓄積する
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剥離性間質性肺炎
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肺の遠位側の大部分に色素沈着したマクロファージが多数集積しているのが特徴で、巨細胞がある場合もある
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急性/亜急性間質性肺炎
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特発性器質化肺炎(COP)
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器質化肺炎(OP)
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肺胞・気管支が結合組織によってゆるく繋がり、斑状に充満
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急性間質性肺炎
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びまん性肺胞傷害(DAD)
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・急性期(滲出期)…浮腫・ヒアリン膜・間質の急性炎症を伴う
・亜急性期(組織化期)…主に肺胞隔壁内のゆるい組織性線維化とII型肺胞上皮の過形成
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【急性増悪の定義】
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具体的な定義が一応はある
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リウマチ性疾患関連間質性肺疾患の急性増悪(AE-RD-ILD)としては、
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トリガーが入院前の抗リウマチ薬治療の可能性がある…免疫抑制による日和見感染・薬剤性肺障害両方
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急性増悪と進行性疾患の時間的な区別に厳密なものはない
表:リウマチ性疾患関連ILDとIPFそれぞれの急性増悪定義・診断基準
特徴
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ソース
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2007年IPF急性増悪定義
(PMID 17585107)
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2016年IPF急性増悪定義
(PMID 27299520)
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2021年リウマチ性疾患関連ILD急性増悪定義
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定義
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原因不明の呼吸困難及び肺機能の急性増悪
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新規の広範な肺胞所見を特徴とする、急性かつ臨床的に有意な呼吸器疾患の増悪
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既知または新規にリウマチ性疾患と診断されている患者における、新たな広範な肺胞異常を特徴とする、急性かつ臨床的に有意な呼吸器疾患の増悪
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診断基準
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疾患
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IPFの既往・新規診断
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IPFの既往・新規診断
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ILDの既往・新規診断のあるリウマチ性疾患
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症状
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1ヶ月以内の説明できない呼吸困難の増悪or進行
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急激な呼吸困難の悪化または発症(典型的には1ヶ月以内)
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急激な呼吸困難の悪化または発症(典型的には1ヶ月以内)
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画像
HRCT
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UIP様の網状・蜂巣状の陰影に重なる、両側性のすりガラス陰影 and/or 浸潤影
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UIP様の網状・蜂巣状の陰影に重なる、両側性のすりガラス陰影 and/or 浸潤影
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ILDに重なる、両側性のすりガラス陰影 and/or 浸潤影
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感染
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気管内吸引・気管支肺胞洗浄(BAL)で肺感染所見なし
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急性増悪の除外基準としては考えない
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急性増悪の除外基準としては考えない
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トリガー
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鑑別
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心不全や体液過多では十分に説明できない症状の悪化
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心不全や体液過多、DMARDs使用では十分に説明できない症状の悪化
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*偶発的な感染を常に考慮する
【疫学】
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リウマチ性疾患関連間質性肺疾患の急性増悪(AE-RD-ILD)の頻度は、特発性肺線維症(IPF)と比較して低い
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サブタイプ別
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UIPパターンは頻度高い
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RA-ILDは急性増悪頻度が高い
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強皮症…びまん性皮膚硬化型全身性強皮症(dcSSc)、抗トポイソメラーゼⅠ抗体、皮膚筋炎/多発筋炎のオーバーラップではリスク高い
【病態生理】
はっきりとわかってはいないが、仮説は以下の通り
急性増悪はマクロファージ・上皮細胞・内皮細胞の活性化に伴って起こるとされる
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線維化の進行or潜在的トリガー(感染など)→上皮細胞活性化
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マクロファージに作用し、IL-8・CXCL1といったケモカインを産生する
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血管損傷に伴う内皮細胞活性化からの血液凝固因子活性化・血管透過性亢進・フィブリンターンオーバーが組み合わさり、肺損傷を起こす
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この結果急性増悪が発生する
◎急性増悪のトリガー
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肺感染症
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免疫抑制剤使用中ではリスクが高い
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マイクロアスピレーション・胃食道逆流症
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全身性強皮症患者で頻度が高い
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IPF急性増悪患者は、制酸剤治療を受けていないことが多い
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大気汚染
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機械的ストレス…肺手術など
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DMARDs投与
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MTX投与と急性増悪も関連なし
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レフルノミドは、間質性肺炎発生・急性増悪と関連あり
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バイオ製剤に関してははっきりとはわかっていない
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薬剤誘発性急性ILDと急性増悪を鑑別することは困難→治療歴確認・薬剤中止して改善するかどうかで鑑別する
【臨床・画像・病理所見】
◎臨床所見
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リウマチ性疾患関連間質性肺疾患の急性増悪(AE-RD-ILD)は、「全身症状が出る前の最初の症状」という臨床像を取ることがある→急性間質性肺炎の鑑別としてリウマチ性疾患を挙げる必要がある
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この場合全身症状を見逃さないように診察する必要があるが、肺炎以外に所見がない場合がある…抗ARS抗体症候群(特にPL-7、PL-12抗体)で多い
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→特発性ILDとの鑑別が重要
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病歴聴取…リウマチ性疾患の家族歴、喫煙習慣、毒性物質の曝露、処方薬歴
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症状…リウマチ性疾患の症状・徴候を見逃さない
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関節痛・朝のこわばり、発疹、筋症状(筋力低下・筋痛)、レイノー現象
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血清学的評価…抗核抗体、RF、ACPA、ANCA、筋炎特異的抗体、CK
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身体所見
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呼吸器症状…頻呼吸、チアノーゼ、ばち指、両側性吸気性ラ音
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リウマチ性疾患の症状…滑膜炎、皮膚所見、筋力低下など
◎画像所見
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急性増悪の場合、ILDに重なる、両側性のすりガラス陰影 and/or 浸潤影が特徴的
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HRCTパターンとしては3種類ある…末梢性・多巣性・びまん性すりガラス陰影
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多巣性・びまん性はDAD(びまん性肺胞傷害)パターンが多く、予後不良
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画像例
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関節リウマチ患者、UIPパターン陰影→急性増悪時、広範囲のすりガラス陰影・胸膜直下網状影出現
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全身性強皮症患者、NSIPパターン→急性増悪時、びまん性すりガラス陰影・斑状影出現
◎病理所見
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背景のILD+DAD and/or 器質化肺炎、という所見が特徴的
【診断】
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急性増悪のトリガーの特定と鑑別疾患の除外が重要
◎検査
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CT
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HRCT+必要時造影CT(肺塞栓の否定)が基本
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造影CTの場合HRCTの解釈が難しくなる→単純相の撮影も必要
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ILDパターン+新規すりガラス陰影が典型的所見
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特にUIPパターンはAE-RD-ILDリスクが高いため注意
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除外診断…気胸・肺塞栓・胸水など
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心臓精査(心エコー・心電図)
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心不全の除外
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採血
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KL-6…急性増悪と関連しており、予後マーカーの可能性がある
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培養検査…血液・尿・喀痰
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気管支鏡検査…実施すべきかは意見分かれる
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→挿管されていない患者への気管支鏡・気管支肺胞洗浄は、低酸素血症を悪化させる可能性があるため、適応症例は慎重に吟味する必要がある
【予後】
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非常に予後不良
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死亡率は50-100%という報告あり
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補助換気が必要な患者では90%以上が死亡
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ただしRD-ILDの場合、IPF急性増悪よりは予後が良い
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AE–RD–ILDの予後不良因子…ベースラインでの呼吸機能低下・酸素化不良、広範なCT所見、ILD診断から急性増悪までの期間が短い、末梢血での好中球増多
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急性増悪を乗り切ったあとも死亡率は高い
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また急性増悪を乗り切っても、肺機能障害・呼吸機能低下に伴うQOL低下は顕著で長期生存率も低い
【管理】
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定まった治療アプローチはなく、IPF急性増悪に準じた治療が行われることが多い
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ただしIPF急性増悪に関しても質の高いデータが揃っているわけではない
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一般的なアプローチ
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抗生物質治療のため、意義ある培養を検出することが重要
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ただし、急性増悪と気管支肺感染症の厳密な鑑別は困難
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急性増悪に感染が合併しているかどうかの検査方法は現状ない
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プロカルシトニンを使用しても死亡率変わらなかった…Am. J. Respir. Crit. Care Med. 194, 265–275 (2016).
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人工呼吸器装着
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有効性は乏しいため、挿管管理は行うべきでないとされることが多い
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ただ、ごく一部のサブグループでは有用かおしれないとされる(どういうサブグループなのかはわかっていない)
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少なくとも人工呼吸を行ったAE-RD-ILD患者の予後は非常に悪く、大半はICUまたはフォロー中に死亡する
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ごく一部の患者はICUから出ることができる可能性があり、肺移植を検討する機会を提供できるかもしれない
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終末期の緩和ケア
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データはほぼないが、大半は予後不良のため非常に重要
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鎮咳管理も重要
【結論】
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AE–RD–ILDは致命的なイベントで、発生時・発生直後の死亡率は非常に高い
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急性増悪痔の症状はIPF急性増悪に類似しているが、IPF急性増悪ほど予後は悪くない
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ただし、AE-RD-ILDの病因・診断・管理に関してのデータは殆どない→今後の研究が待たれる
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AE-RD-ILDの徴候を早期に発見し、そのリスクが高い患者を特定する必要がある